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Breastfeeding Support Network of JAPAN (BSNJapan)

母乳育児:それはあなたの権利です!

世界母乳育児週間 2000


 
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2003アジアの母乳育児支援ネットワーク連続講座講演録

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BSNJapanは世界母乳育児行動連盟(WABA)の承認団体であり、乳児用食品国際行動ネットワーク(IBFAN)のメンバーグループでもあります。


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wbw2000 母乳育児:それはあなたの権利です!

2000年の世界母乳育児週間のテーマは?
2000年世界母乳育児週間の目標は
どうすれば母乳育児が権利として認められるのでしょうか
権利は誰のものでしょうか
なぜ母乳育児は権利であると強調することが大事なのですか
母乳育児は個人の問題だから政府ができることはないのではないでしょうか
母乳育児は次のような病気に対する予防になります
もし自分の母乳育児の権利が妨げられたら?
母乳代用品の販売流通に関する制度
母性の保護
働く母親の特別なニーズ
WABAの役割とイノチェンティ宣言

 2000年の世界母乳育児週間のテーマは?

今年の母乳育児週間は人権としての母乳育児に焦点をあてます。
母子が最良の健康を手に入れるには、少なくとも6ヵ月の完全母乳育児と、2歳かそれ以上まで、適切なほかの食べ物も与えながら、母乳育児を続けることが必要であるということが、新しい研究によって次々と明らかになっています。
母乳育児は母親の権利であり、子どもにとっても食事、健康を満たし、世話を受ける権利を実現するための重要な要素です。

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 2000年世界母乳育児週間の目標は?

母乳育児は母と子の権利であるという意識を高める。
世界における、又は国内に存在する、また存在すべき正式な法的手段についての情報を提供する。
この権利が、すべての国の家庭、地域、政府レベルで尊重され、守られ、行使されるように世論に促す。

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 どうすれば母乳育児が権利として認められるのでしょうか

女性と子どもは人権の主体であり、慈善事業の対象ではありません。
母乳育児は、基本的人権、すなわち、食べることと健康であることの権利の一部です。
母乳は、乳幼児にとって最良の食事です。赤ちゃんのへその緒から得る栄養分と抵抗力を引き続き得ることができます。母乳はバランスのとれた栄養があり、予防接種と同じ働きにより、病気に罹りにくくします。
母乳育児は、よりよい子育てに欠かせないものであり、精神的発達と健康的な成長に貢献しています。
母乳は、乳がん、卵巣がん、鉄分欠乏貧血、腰の骨折のリスクを軽減し、女性の健康を守っています。

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 権利は誰のものでしょうか

すべての女性が、その子どもに母乳を与える権利をもっています。
ほとんどの政府は、権利の実現のために、以下の国際的取り決めの一つ以上に関わっています。

児童の権利条約(CRC)
経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(CESCR)
女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(CEDAW)
母性保護に関する国際労働機関(ILO)の条約
国別・母乳育児中の母親に対する支援策



また関連したものに、母乳代用品の販売流通に関する国際規準(WHOコード)や、世界保健会議の決議が、各国の法的規範となっています。
あなたの権利は、このような国際的、また国内的な法律の保護のもとにあるのだということを自覚することが重要です。

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 なぜ母乳育児は権利であると強調することが大事なのですか

母乳育児はすべての母親の権利であり、すべての子どもが適切な食べ物を与えられ、最大限健康を享受するために不可欠なものです。
権利としての母乳育児というとき、次のような事柄が含まれます。

一緒にでかけて授乳

子どもは、生まれた時から健康的な発達が保障されるために、十分な食べ物と栄養を与えられなければなりません。このことは、生後6ヵ月間の完全母乳育児と、その後2歳になるまでは、そしてそれ以降も、適切な食べ物とともに母乳を与えるということを意味します。
母乳育児を望んでいる母親が母乳で育てることを邪魔されるべきではありません。
政府と社会全体は、母乳育児をしたいと思っている女性が母乳育児しにくくなるような障害をなくす責任を持っています。
女性は母乳育児中であるということを理由に差別されてはなりません。
女性は良質の出産前サービスと赤ちゃんとお母さんにやさしい医療施設を利用する権利があります。
女性は、自分たちが広告やその他のいかなる形の販売促進を通して、母乳代用品を使わなければならないような圧力にさらされることがないように要求すべきです。

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 母乳育児は個人の問題だから
  政府ができることはないのではないでしょうか?

そんなことはありません。
母乳育児に関わる決定は確かに母親がすべきことですが、政府が権利としての母乳育児を守り、促進し、支援するためにすべきことはたくさんあります。

政府がすべきこと
女性と子どもには、食べることと健康であることについての権利がある、と定めている法律を認める。
出産後、完全母乳育児を行うために、最低4ヵ月、好ましくは6ヵ月間を産休とする。
母親の復職のために、母乳育児のための休憩時間など、柔軟な労働時間を(法により)定める。
働く母親が職場で授乳や搾乳をしたり、適切な条件で母乳の保管ができるような施設を、職場に整備するように雇用者に求める。
ILOの母性保護に関する決議No.103の改訂で内容をより広めるように支援する。
すでにある権利についての認識を広めたり、その権利の遂行を支援する。
公衆の場における女性の授乳の権利を保護する。
母乳育児の利点についての正しい情報を保健や医療の関係者や妊婦へ提供し、妊婦が情報提供に基づく決定(インフォームド・ディシジョン)ができるようにする。
医師、助産婦、看護婦を含めた医療関係者に、確かな母乳育児のマネジメントを含む、母乳育児の方法や保護、促進、援助についてのトレーニングを行う。
「赤ちゃんにやさしい病院運動」の一部である、WHOとユニセフが発布した「母乳育児を成功させるための10ヵ条」を、すべての産科サービス施設で行うようにさせる。
医療や保健の関係者や公共に対して、特に妊婦や産後間もない女性への、母乳代用品、哺乳瓶、人工乳首の販売促進を止めさせる。

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 母乳育児は次のような病気に対する予防になります

病気をブロックする母乳

下痢を含む消化器系疾患
肺炎を含む呼吸器系疾患
耳の病気 (中耳炎)
尿路感染症

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 もし自分の母乳育児の権利が妨げられたら?

国際協定を批准するすべての国は、定期的に国民の権利が守られるために何をしているかを国連に定期的に報告しなければなりません。
これらの報告は、国連人権高等弁務官事務所に送られ、政府代表を交えての公開での協定の監視委員会において討議されます。
もしその政府が、母乳育児の権利の保護も尊重もしていない場合、義務違反となり、国内の組織により以下のような行動がとられるでしょう。

義務を守るよう、政府に圧力をかける。
その国の母乳育児の状況を国連委員会に知らせる。(注)
子供の権利会議(CRC)の国内のNGO連合団体に連絡する。
メンバーのNGO団体に、母乳育児も彼らが擁護すべき権利として加えるように促す。
女性が職場復帰後も授乳できるような法の制定を政府に働きかける。
労働者団体や労働組合に、職場での母乳育児中の女性に対する差別の問題を、ILOに持ち込ませる。
国際規準の遵守を監視し、国際規準違反が母子の母乳育児の権利侵害であると政府に知らせる。
 (注) この情報に関して、もっとも参考になる国連委員会は「子どもの権利委員会」、「経済的、社会的及び文化的権利に関する委員会」、「女性に対する差別撤廃委員会」です。委員会に関する詳しい情報と、どのように連絡をしたらよいかについては、国連人権高等弁務官事務所に聞いてみることができます。

一般的な認識

これらの権利の保護、尊重、促進、遂行のためには、母乳育児の重要性を社会的機能として捉え、公的資金によって支えられるべきだという一般的認識が必要です。
すべての女性が、母乳育児を開始し続けられるように、十分な手助けがなければなりません。
地域のすべての人々、特に小さい子どもに最高の栄養と健康を与えることは、すべての地域の責任です。
女性は次のような場面で、母乳育児が地域社会にサポートされていると感じるでしょう。
例えば、地域社会が公の場での授乳を歓迎しているとき、困難を克服する援助をされたとき、職場で授乳施設を提供されたとき、医療・保健施設が「赤ちゃんにやさしい」施設であるとき、そして医療・保健の専門職の人たちが母乳代用品の販売促進に倫理的立場から反対し、母乳育児のために女性を援助するときです。

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 母乳代用品の販売流通に関する制度

母乳代用品の販売流通に関する国際規準(WHOコード)とそれに関連する決議が、世界保健総会において採択されています。
実効性を持たせるには、各国での国際規準が生かされるような立法が必要です。
以下が国際規準の禁止事項です。

母親への無料試供品の提供
一般大衆に対する製品の宣伝
医療・保健施設での売り込み
人工乳で育てることを理想化するような言葉や写真・人工乳で育てることを理想化するような言葉や写真
企業の販売人による母親へのアドバイス

お母さんと赤ちゃんを試供品から守る

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 母性の保護


「妊婦の保護は、男女にとって機会と待遇における真の平等の必須条件である」ILO『職場での母性保護』 p51 1997
働く女性にとって、母乳のみで子どもを育てるためには産後6ヵ月の有給の休暇が必要です。
6ヵ月という期間はWHOの世界保健総会とユニセフによって推奨されています。
復職後も、授乳や搾乳のための施設の利用や、有給の授乳時間が必要です。
しかしながら実際には女性は様々な職場環境にあり、母乳育児に対する障害も多様です。
例えば、産休のみが年契約や終身契約で働く女性にとって正式に母乳育児できる手段である一方、農業や家業を手伝っていたり、インフォーマル経済市場で働く女性は、多くの国で法によっては保護されていません。

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 働く母親の特別なニーズ


理論的には産休があったとしても、もし産休中の手当てがあまりに低かったり、産休により仕事や昇進の機会を失う恐れがあると、取得出来ないでしょう。
また、保育施設が職場にあっても安全で快適な通勤手段がなければ、小さい赤ちゃんのお母さんには利用できません。
これらのニーズが満たされるのはまれです。
なぜなら、多くの国で社会全体における女性の地位が低く、女性のために活動する団体も不足しており、多くの国で働く女性のニーズの優先順位は下げられています。
ILO母性保護議決103号は、12週間の産休と勤務日に毎日取得できる母乳育児と授乳のための休憩時間を定めています。
103号は現在見直し作業中で、新しい母性保護議決は世界母乳育児週間2000の前にはおそらく政府が採択できるようになるでしょう。

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 WABAの役割とイノチェンティ宣言

世界母乳育児行動連盟(WABA、ワバ)は、イノチェンティ宣言の四つの目標のための活動を強化することを目的のひとつとして設立されました。
イノチェンティ宣言は、1990年に多くの国の政策立案者によるWHOとユニセフの会議で採択され、世界保健総会で1991年に承認されました。

イノチェンティ宣言はすべての政府に次のことを要請しています
国の母乳育児コーディネーターを任命し、省庁横断的な全国母乳育児支援委員会を結成する
すべての産科サービス施設で、WHOとユニセフの共同宣言(BFHIの基本)にある「母乳育児を成功させるための10ヵ条」を満たすサービスが行われるようにする
国際規準や関連する世界保健総会の決議を実行する
働いている女性の母乳育児の権利を保護する法律を制定する


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